過去の「山野草図鑑歳時記・Ⅲ」のアーカイブ

山野草図鑑歳時記[Ⅱ][Ⅲ]、さらに山川草木・動物 歳時記[Ⅰ]・[Ⅱ]に続けます。 こちらは山野草図鑑歳時記[Ⅲ] のみのアーカイブです。

2012年11月

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                            * 2010.11.12

3016) ホソバシュロソウ Ⅱ                      


 この10月に雲仙の「仁田峠」(*A*)で見たものだったが、草むらから突出した どうでもよさそうなものだった。

 ただ、枯れた野草の実らしいもの・・・それは、オニドコロ(*956)の実に似たものだが、蔓状のものでなかったので 何だろうと興味を持って写真に収めていたものだ。

 これが何の実であるのか、それを調べる糸口も解からないし、半分放置していた。ただ、何となく気になる。パソコンのデスクトップ画面からその植物の写真の入ったフォルダーを降ろすことができないでいた。久しぶりに、例の親切な植物サイト(*B*)に聞いてみることにした。

『2012年10月15日に、300mの山の草むらで見たものですが、何か判りません。花後の実のようですが、植物は蔓性のものではないようです。遺憾ながら葉や茎、根元を撮り忘れました。周囲の環境はよく日の当たるところです。実の大きさは1cm前後のものでした。どうぞよろしくお願いいたします。』


 その親切な植物サイトの管理人の「O」先生から教えてもらった。

 「シュロソウ」の花後の実ではないかと、「O」先生は最近自ら撮られたシュロソウの写真をお示しになり、教えてくださったのである。

 『ん!? シュロソウというのは、このブログに書いたことがある』と、まず 思ったが、まず、そのシュロソウをネットで調べてみた。
 その特異的な形の実の形は、シュロソウの実以外には考えられず、それと断定した。その花はどこかで見たことがあるが、どこで見たのか全く思い出せなかった。ただ、その野草の実がこんなに変わったものだとは想像も付かないものだった。本当に一度見たら忘れないような形だ。どことなく、クチナシ(*C*)の実の形に似ていないでもない。


 自分のこのブログで、自分の書いた「シュロソウ」を引いてみた。ナガバ[ホソバ]シュロソウ(*2457)という名前で載っていた。2年前の(2010.10.09)掲載だ。

・・・・読んでびっくりした。この時のシュロソウも、この親切な植物サイトの管理人の「O」先生から教えてもらっていたのである。

 このように珍しい野草のシックな花なら、その見た場所だって覚えているはずなのに、覚えていなかったのは、理由があったのだ。それは、人の褌(ふんどし)を借りたからだった。

 それは美しくて珍しい実弟の『褌』だったのだ。紫茶色のシックな絵柄の『褌』だった。僕は実弟からその「シュロソウ」の写真を借りて、このブログに掲載したのだった。
 だからこそ、どこで見たのか具体的に思い出せなかったのである。実弟から写真を借りたなんていうことも全く忘れていた。

 それが、この実がかつて咲き誇っていた『褌』・・・いや、「シュロソウ」だったのだ。

 その「シュロソウ」は、山地の林下や湿った草地に生え、花がひどく渋い感じの暗紫褐色で、美しい。葉は基本的に大型で、縦にしわを持つようだが、これは一般の『シュロソウ』であり、九州にあるものは葉がぐっと狭く、ナガバ(ホソバ)シュロソウといわれるもののようである。

 九州にはホソバシュロソウのみが分布するようで、この乾びた『シュロソウ』の実も、おそらく、ホソバシュロソウであろうか・・・

 ただ、今回はあえて、『ホソバシュロソウ』とした。



  
  * P・S ・・・この記事を実弟が見ていないことを密かに願っている。






*【参照HP】 ① 雲仙の「仁田峠」(*A*): a. ツクシミカエリソウ(別名:オオマルバノテンニンソウ)[Ⅰ]-[Ⅳ]:[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/7813600.html ]-[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/7840752.html ]、b. アキノキリンソウ[別名 アワダチソウ](*3008)[Ⅱ]:[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/7693873.html ]、c. ミヤマキリシマ(*1008):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/42213988.html ]、d. ヤマシロギク[Ⅱ](*3005):[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/7714977.html ]、e. オヤブジラミ(*2876):[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/5500931.html ]、② オニドコロ(*956):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/40094579.html ]、③ 例の親切な植物サイト(*B*):草花を愛でる方々のためのお尋ねBBS:[ http://www2.ezbbs.net/18/jswc_3242/ ]、④ クチナシ(*C*):a. クチナシ[Ⅱ](*1322):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/48285340.html ]、b. チナシ(*830):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/42979828.html ]、c. オオヤエクチナシ(*1024):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/42978743.html ]、⑤ ナガバ[ホソバ]シュロソウ(*2457):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/60346080.html ]

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                             * 2012.11.16


3021) ナンキンハゼ Ⅳ


 今、まさに、ナンキンハゼ(*A*)の紅葉が美しくなろうとしている季節である。

 ナンキンハゼの紅葉、それに次ぐ、落葉。やがては、その白い実が冬の青空に映える。

 しかし、僕は、その紅葉が始まる今の季節が意外にも好きである。

 緑の葉が、次第に紫がかって、紅葉したり、黄葉したりしながら、やがて、鮮やかな真っ赤な紅葉に発展していく、その葉は裏側が白っぽくて・・・・。

 だが、今の、その紫がかってきたナンキンハゼの紅葉が僕はひどく好きなのである。それは、ひどくシックな色合いで、そこに白い実が点々と・・・・・

 僕の通勤路の国道204号線・・・その江迎町のはずれにちょっとした直線道路があり、朝、そこを通るのが僕のささやかな喜びになっている。

 特に、朝方と夕方、その赤紫がかってきたナンキンハゼの紅葉は青空の青を背景に美しく、直線の道路の街路樹として格調が高い感じがする。さらに、お洒落なことには、よく見ると白い点々の実がついている。

 実の皮が外れて、中の実が(種が)露出しているのだ。それは近くから見ると、人間の頭蓋骨にも似ている。

 やがて、ナンキンハゼの紅や黄色の葉は冬の冷たい風にあおられて、輝きながら落ちていくことだろう。

 夏の日に緑々しく若々しかった葉・・・最後の美しい光を放ちながら・・ひとつずつ 道路や麦畑や線路の方に飛んで落ちていく。

 その紫がかったナンキンハゼの紅葉は、ちょうど、僕の年齢くらいようだから、感じるところがあるのかもしれない。


 今は、せめて、お洒落な気持ちで、ご同輩のようなお洒落なナンキンハゼの紅葉を見て生きたい。








*【参照HP】 ① ナンキンハゼ(*A*): a. ナンキンハゼ(*729):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/36110997.html ]、b. ナンキンハゼ[Ⅱ](*1493):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/50868543.html ]、c. ナンキンハゼ[Ⅲ](*2996):[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/8285384.html ]

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                              * 2012.11.25


≪旬の風 220≫   


                   紅葉 2012 (3)  嬉野・椎葉山荘



 毎年のこの晩秋のシーズン、大学時代のミニ同窓会が嬉野の『椎葉山荘』で行われる。

 『椎葉山荘』には僕ら夫婦もたびたび温泉につかり、食事をしにいくのだが、意外にも この紅葉の美しいシーズンには訪れたことがなく、もっぱら、このミニ同窓会の時期だけである。

 この『椎葉山荘』(*A*)は、「嬉野」の町からちょっと山手に入り込んだ「椎葉川」の畔にある谷間の温泉旅館だ。

 以前から思っていたのだが、谷間(たにあい)の紅葉というのは どこも実に素晴らしい。それは、谷川からの水分の補給・蒸発によるという説もあるようだが、秋にしばしば吹く強い風の影響が 少ないというのも原因の一つではなかろうか。

『椎葉山荘』の玄関前には 湯煙が立ち上がり、温泉旅館の紅葉という独特の風情が漂っている。


 早朝、前夜の宴会で残った酒気を飛ばすべく、ひとりで散歩した。

 旅館のわきから「嬉野・茶」の段々畑へ登っていく小さくて急な道がある。その遥か上の方に 朝日が当たって 真っ赤に紅葉した小さな木が輝いていた。

 僕はその急で細い道を登り始めた。荒い息が白く見える。辺りの石ころと泥の坂道はイノシシ(*B*)が盛んに掘りくり返した跡だらけだ。
 多くの種類の小鳥が木の枝で囀っていて、時折それを観察しながら上っていった。

 やっと朝日を浴びだした常緑樹の緑と黄色や赤に紅葉した樹木が鹿の子模様になって美しく見える。
『椎葉山荘』の家屋が谷沿いに広がっている。茶畑の上にあって朝日に輝いていた紅葉樹は、どうやらヤマハゼ(*1146)の木らしい。

 今度は、谷間を見下ろしながら、チャ(*2721,*732)の畑の横のだんだら坂を下っていく・・・

 『おう! こんな時期にも まだ、ベニバナボロギク(*2529)の花が・・・』

 茶畑を作っている石垣の間にいくつも朱色の花と白銀色の毛のポンポンのような実をつけている。黄色の花と矢車状の〝引っ付き虫”の実を付けているのはアメリカセンダングサ(*343)だ。
 辺りには、意外にも まだ 多くの野草が茂っている・・・・。

 道下に、クリやクヌギの枯れた木に混じって黄色い丸葉をつけた紅葉の樹木が美しい。

 『あれは・・カツラ(*1517)の木の紅葉(黄葉)か・・・・』

 ススキ(*37)は風に揺られることもなく、銀色の最後の光を反射している。


 旅館の玄関に戻ってきた。

 もうもうと立ち込めた湯煙の向こうに ひときわ赤いモミジ(*C*)の葉が青い天空に際立っていた。


 今年の紅葉もこれで見納めかな・・・・








*【参照HP】 ①『椎葉山荘』(*A*):a. ニシキギ(紅葉)[Ⅱ](*1867):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/56225593.html ]、b. ニシキギ(*1374):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/49070386.html ]、c. エビヅル[Ⅱ](*2095):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/58731405.html ]、② イノシシ(*B*):a.《 旬の風 157 》:[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/2578887.html ]、b.≪90000回アクセス記念 ⑪≫動物の写真館:脊椎動物・哺乳類:[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/archive/2010/11/4 ]、c. ≪旬の風 特別編 Ⅲ≫ 動物たち 3:[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/813078.html ]、③ ヤマハゼ(*1146):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/45316055.html ]、④ チャ別名:チャノキ[Ⅱ](*2721):[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/2533495.html ]、チャ [別名:チャノキ](*732):[ http://geocities.yahoo.co.jp/gl/ryujumihouchida/view/20051129 ]、⑤ ベニバナボロギク(*302):[ http://geocities.yahoo.co.jp/gl/ryujumihouchida/view/20051110 ]:写真のみ:[ http://geocities.yahoo.co.jp/gl/ryujumihouchida/view/20051109 ]、ベニバナボロギク(*2529):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/60693910.html ]、ベニバナボロギク(*302):写真のみ:[ http://geocities.yahoo.co.jp/gl/ryujumihouchida/view/20051109 ]、⑥ アメリカセンダングサ(*343):[ http://geocities.yahoo.co.jp/gl/ryujumihouchida/view/20051128 ]、アメリカセンダングサの花で吸蜜するキチョウ:[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/40999635.html ]、⑦ カツラ(*1517):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/51163314.html ]、⑧ ススキ(*37):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/27057300.html ]、⑨ モミジ(*C*):a. モミジ(*802)⇒イロハカエデ[別名: イロハモミジ]:[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/37584255.html ]、b. イロハカエデ[別名:イロハモミジ](*1658)[Ⅱ]:[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/53681748.html ]

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≪旬の風 219≫   





                   紅葉 2012(1) 『母衣崎』の紅葉



 大村湾を形成する西彼杵半島の先端近くの『母衣崎』という小さな半島に「四本堂公園」(*A*)という美しい場所があるが、地元長崎・佐世保でも殆んど知られていない。

 この公園一帯の海岸には、海浜性の樹木であるハマボウ(*B*)が多い。

 「ハマボウ」(*65)といえば、夏にハイビスカス(*758)のような真黄色の美しい花をつけ、晩秋にはその丸い葉が絶妙な色で紅葉する。

 このハマボウの紅葉(*1842)は、極めて美しいものであり、真昼の豪華なクリスマス・ツリーのようだ。

 黄緑、黄色から、朱色、真紅、・・・さまざまな段階の紅葉、葉裏は日に照らされると白銀色に輝く。

 その背景に、海の青が重なるとき、さらに、海の夕日が反射して紅葉した葉を透かすとき、それは 何とも言えない美しい世界が展開する。








*【参照HP】①「四本堂公園(しほんどうこうえん)」公式サイト:[ http://www.greenmake.co.jp/shihondou/ ]、② ハマボウ(*B*): a. ハマボウ(*65)★:[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/28005043.html ]、b. ハマボウ[Ⅱ][紅葉](*1842):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/56108023.html ]、c. テリハハマボウ(*1860):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/56119875.html ]、オオハマボウ [別名:ユウナ、ユーニ](*2505):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/60590169.html ]、③ ハイビスカス(*758):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/36697972.html ]

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2756) コーカサスキリンソウの一種 (コーカサスキリンソウ ‘コッシニュウム’? 不確定)

 ジョウリョクキリンソウ【常緑麒麟草】からの変更



 キリンソウ(*1407,*2657)は見たことがあった。

 かつて、よく泊まってた湯布院の『九重レークサイドホテル』の湖のそばにキリンソウが生えていた。自生していたものと思っていたが、植栽されたものかもしれない。
 あの時のキリンソウ(*1407)は背丈が30-40cmくらいはあったが、剪定されており、それを拾って家に持ち帰り庭に挿し木したのだった。その後、自宅で挿し木に成功し、2-3回花を付けたものの自然に消滅していった。


 この夏によく通った『竜門峡』のレストラン「木漏れ陽」(*A*)。その前の駐車場から一段低くなったところに小さな小屋があり、その泥屋根には幾つかの種類の肉厚植物であるセダム類植物が植えてあった。多分、ツメレンゲ(*)と思われるもの、幾つかのマンネングサ類(セダム類)、そして、黄色い五角形の小さな花を付けたキリンソウ(*2657)だった。

 ただ、どう見てもそのキリンソウは、背丈が低く、葉も小さい。葉が小さいためか、葉縁のギザギザ(鋸歯)がひどく目立つものだった。秋にはやや紅葉していた。


 調べたところ、キリンソウというのは個体差があるということだったので、そいういう小さいものもあるのだろうと思っていた。しかし、最近、この小さなキリンソウが、ジョウリョクキリンソウ【常緑麒麟草】(実は、コーカサスキリンソウの一種らしい)ではないかということに突き当たったのである。

 普通のキリンソウは日本各地の山地や海岸の乾いた岩の上に自生する野草で、冬の期間は落葉するのであるが、このジョウリョクキリンソウは、品種改良が行われている。通年を通して葉の緑を保つ常緑(ジョウリョク)の新品種のキリンソウが出現しているというのである。
 このジョウリョクキリンソウは、『ハイブリッド植物』とされ、植物乾燥や暑さ寒さ、湿潤にも強いために、手がかからず、最近では、多くのセダム類、すなわち、マンネングサ類(*B*)に代わって、屋上緑化や公開空地に利用され植えられているとらしい。

 このウサン臭い『ハイブリッド植物』というのは、俗語だが、昼間に気孔を開いてCO2(炭酸ガス)を取り入れて光合成を行う特性の[C3型]植物と夜間にCO2を吸収し、昼間は気孔を閉じたまま光合成を行う特性の[CAM型]植物を遺伝的に組み合わせたもので、水分が多いときには[C3型]、不足する時には[CAM型]の光合成を行う植物なのだそうだ。気候条件に合わせて使い分けすることも可能な特性をもっているという。


 普通のキリンソウは(麒麟草)は、多年草で、根茎があり、毎年高さ10~50センチメートルになる花茎を多数束生する。葉は普通は互生し、質が厚く、広倒披針で長さ2~5cm、葉縁に鈍い鋸歯がある。5~7月にかけて、多数の径約1cmの五角形の黄色い花を平面・輪状に密生する。
 このように茎葉頂部に黄色い小花が輪のように密につく様子を、黄花の1輪にたとえて、黄輪草(きりんそう)の名になったという説があるが、「麒麟」という中国の古書に出てくる想像上の動物の由来としては不明であるようだ。





★【追加・まちがい・訂正】★

 ジョウリョクキリンソウ【常緑麒麟草】としていたのだが、これは間違い。
ジョウリョクキリンソウというのは、背丈が30cm程度のもので、もっと葉も大きく、秋にも紅葉しない【常緑の麒麟草】である。ここに掲載したものは、コーカサスキリンソウの一種であり、赤く紅葉するものには、‘コッシニュウム’と‘ドラ ゴンズ・ブラッド’というものがあるようだが、前者の方に似ている。





*【追加・①】 今年(*2012)の冬2月に、このジョウリョクキリンソウを見て、びっくり! それは、真っ赤に紅葉していたのである。 真っ赤に紅葉していても、「常緑(じょうりょく)」とは!
・・・落葉しないということなのだろう。


*【変更・①】 本日(2012.11.27)、 [キリン]さんという方からありがたいご指摘をいただいた。「背丈が低くい、葉が小さい、紅葉する」の3点からするとコーカサスキリンソウの種類だと思われます。常緑キリンソウは背丈30cm程度、葉は大きく、真っ赤に紅葉しないそうです。
 調べてみたら、このご指摘のように、ジョウリョクキリンソウは背丈30cm程度のもので、葉も大きく、真っ赤に紅葉しない。コーカサスキリンソウの一種であり、赤く紅葉するものに、‘コッシニュウム’と‘ドラ ゴンズ・ブラッド’というものがあるよだが、前者の方に似ている。今回、植物名をジョウリョクキリンソウ【常緑麒麟草】から『コーカサスキリンソウ』に変更しました。ご迷惑をかけた方もおられるかも知りませんが、謝ります。[キリン]さん、貴重なご指摘をいただきありがとうございました。

 なお、コーカサスキリンソウについては、下記の所にも載っています。⇒ [ http://www.kirinsou.com/article/13291845.html ]





*【参照HP】 ① キリンソウ(*1047):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/43360087.html ]、キリンソウ[Ⅱ](*2657):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/61211150.html ]、② レストラン「木漏れ陽」(*A*)⇒ ヒノキシダ(*2656):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/61182563.html ]、③ ツメレンゲ(*):[未掲載:掲載予定]、『チャボツメレンゲ[変種]』(*886)⇒変更:セダム・アルブム:[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/39265313.html ]、④ マンネングサ類(*B*): a.マンネングサ類(*1697) :[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/54231207.html ]、b.マンネングサの山野草の鑑別点:「 http://geocities.yahoo.co.jp/gl/ryujumihouchida/view/20051217 ]、c.≪マンネングサ類の鑑別点≫:[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/54233763.html ]、d.マンネングサの分類::[ http://geocities.yahoo.co.jp/gl/ryujumihouchida/view/20051217 ]、d. マルバマンネングサ(*900):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/39418779.html ]、e. オオマルバマンネングサ(*1732):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/54872417.html ]、f. オオベンケイソウ(*994):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/41710158.html ]、g. ミセバヤ(*90):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/47229175.html ]、h.ミセバヤ[Ⅱ](*1846):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/56280979.html ]

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