過去の「山野草図鑑歳時記・Ⅲ」のアーカイブ

山野草図鑑歳時記[Ⅱ][Ⅲ]、さらに山川草木・動物 歳時記[Ⅰ]・[Ⅱ]に続けます。 こちらは山野草図鑑歳時記[Ⅲ] のみのアーカイブです。

2013年01月

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                            * 2013.1.25

3072) モウセンゴケ Ⅳ


 モウセンゴケ(*A*)を最初に見たのは、確か、小学生の時の「雲仙」への修学旅行のときだったと思う。「原生沼」という沼地で物凄い霧の中だったような気がする。霧にかすんでいたのか、その姿はよく覚えてはいない。

 その後、見たのは、ニュージランドの南島は「キーサミット」と言う場所だった。そのとき見たものは赤い絨毯のようなモウセンゴケだった。確か、小さなピンク色の花が咲いていたような・・・・

 この2,3年前に、西彼杵半島の山中にあるダムの周辺の秘密の道で見た。それは、緑色の奇妙な幾何学的な宇宙植物のようなもので、赤い繊毛が出ていて、先端から透明の粘液が邪悪そうに光っていた。

 そして、今回見たものは、・・・といっても、昨年(2012年)の例の宮崎県の「川南湿原」(*B*)の中だったのだが、かなり多くの場所に繁茂していた。

 やはり、動く虫を捕らえて食べる「食虫植物」のこのモウセンゴケは、いかにも、獰猛な動物的な感じの植物である。クラゲ(*)を逆さまにしたような、と言うか、イソギンチャク(*)のような蝕手のようにみえる器官を持っているのだ。それは、クラゲやイソギンチャクのように、メラメラと動きはしないが、いかにも昆虫の足でも引っかかるとその濃厚で粘性度・付着力の絶大なセメダインのような透明粘液が二度と離れないような迫力があり、微細な透明の水晶球が不気味に光っているのだ。

 そこ「川南湿原」で見たものは、赤い血のような矢車型の植物体が微細な透明の水晶球をつけて不気味に光っていた。

 モウセンゴケといっても、コケ類(*1954)の仲間ではなく、モウセンゴケ科に属する種子植物である。


 湿地に生育する背の低い草で、茎はごく短く、地面から葉を放射状に出す。葉には葉柄があり、葉身はほぼ円形、一面に長い毛がある。その先端から甘い香りのする粘液を出すという。これに虫の一部がくっつくと、粘毛と葉がそれを包むように曲がり、虫を消化吸収する。
 日当たりのよい場所に育つものでは、粘毛は赤く色づく。一面に生育している場所では毛氈を敷いたように見えることから、毛氈苔(モウセンゴケ)の名前がある。 根はほとんど発達しない。
 冬になると、茎の先端に葉が丸まったような冬芽をつける。
 
 モウセンゴケと同属の植物は世界中に多数の種があり、いずれも葉の表面に粘毛をつけ、それによって虫を捕らえる「食虫植物」(*E*)である。





*【参照HP】① モウセンゴケ(*A*): a. モウセンゴケ(*617):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/30807774.html ]、b. モウセンゴケ[Ⅱ](*1316): [ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/48238010.html]、c. モウセンゴケ[Ⅲ](*2365):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/59817255.html ]、② 「川南湿原」(*B*):、③ クラゲ(*C*):[未掲載]、④ イソギンチャク(*D*):⇒《旬の風 163》初崎(福島)海岸の生物[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/3373389.html ]、⑤ コケ類(*1954):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/57374153.html ]、⑥ 「食虫植物」(*E*)⇒ a. バッコヤナギ(*1192):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/46368849.html ]、b. ノブキ(*2705):[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/1824622.html ]

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                      * 2013.1.29

3074) ハイビスカス Ⅲ

            * これは、ハイビスカス[Ⅱ](*3034)からの続編になる。



 職場のハイビスカスの花(*758,*3034)だが、いつも花の直径が20cm以上もある大きくて豪華な花の台木と考えられる方の枝先に花がついに咲いた。

 昨年9月に、その台木と考えられる方の花・直径が8cm程度の小さなものが咲いたのだが、葉に大きい葉の『裂』があるものだった。以降はその小さい花のものには花の蕾が付いても、次々と蕾のままで落ちていった。

 このハイビスカスには明らかに2種類の葉がついている。大きい花は丸い葉の接木(つぎき)されたものに付くのだ。根に近い部分から枝が伸び、その枝の葉にはすべて『裂』と『鋸歯』がある。
 大きな深紅の花は上方の丸葉のある枝につき、同じ構造の小さい赤い深紅の花は『裂』と『鋸歯』のある葉の枝に咲いていたのだ。

 その小さいほうの花が、ついに、ついに、先日、花を開いたのだ。この最も寒い冬場に。

 葉に『裂』のあるこの小さな花のほうは、花びらが丸い。それに、花芯は暗い赤紫色で、なかなかシックな様相である。20cm以上もある豪華な花をつける接木された方の花もさることながら、この小さな元木のハイビスカスの花も美しいのである。小さな花の直径はたった7cmしかないものだった。


 ほぼ四六時中、暖房の聞いた部屋だ。その温室効果と花の開花のリズムがマッチしたのだろう。

 『裂』と『鋸歯』のある葉のハイビスカスの元木は、感嘆には咲きにくく、咲いても蕾の段階ですぐに落ちてしまうという欠点があり、もう一つのハイビスカスの接木の方は頑丈で花も大きく花も落ちにくいもので、葉が丸いものだったのだろう。


 いつの時代にか、誰かが、両者の性質を見て、接木を試み成功したという歴史をそこに見るような気がする。それが、大変なご苦労だったのか、簡単なことだったのかは、知る由もない。
 ただ、このハイビスカスの花が、ほぼ年中、情熱的な色の赤い大きな花を咲かせて、仕事の合間の僕らを楽しませてくれているのは確かだ。






*【参照HP】① ハイビスカス[Ⅱ](*3034):[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/8442247.html ]、② ハイビスカス(*758):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/36697972.html ]

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                          * 2012.9.21


2971) セラギネラ・アボダ


 いつだったか忘れたが、唐津の産直の店で購入したものだ。

 値札には、単に「アボダ」とかいてあり、一鉢200円で売ってあった。
 明るい緑色の美しい小さい葉が、グランドカバーになればいいと思って買ったのだが・・・・増やすのは困難で、庭では消失の方向にある。

 密集した葉が、ちょっと、パセリ(*1167)に似ているのだが、とんでもない!

 イワヒバ科の植物である。イワヒバ科というと、ヒカゲノカズラ植物門に属する科のひとつである。これは、地上生のものから、岩や樹上に着生するものまであり、形態はさまざまで、基本的には細長い茎が枝分かれしながら伸びる。その表面には鱗片状の葉を密生し、クラマゴケ(*1891)のように小型で這い回るものは苔のように見える。カタヒバ(*1831,*1890)やコンテリクラマゴケ(*2086,*2105)のように、一部の枝が立ち上がって、一般のの葉のような姿になるものもある。
 シダ類とは近縁だが、イワヒバ科は唯一の属であるイワヒバ属のみを含む。この属には約800の種が知られ、日本からは17種が知られているが、シダ類(*1547)とは違った種類もののようだ。また、コケ類(*A*)とも違っているが、それらと同様の胞子で増えていく。

 最近は欧米でイワヒバ科の植物の改良された、いわば「洋種イワヒバ」がかなり出回っており、これは「イワヒバ科」を「セラギネラ」と呼んで、カタヒバやコンテリクラマゴケなどと区別しているという。「セラギネラ・アボダ」は「アボダ」という名前のイワヒバ(*1099)の一種ということである。

 このイワヒバ科のセラギネラ・アポダ(selaginella apoda)は、そもそもが学名であり、愛称ではない。原産地は、北アメリカの東部であり、直射日光の当たらない湿気の多い明るい場所を好むという。
 日本では、寒くても大丈夫だが、暑さにはめっぽう弱いようで、梅雨明け後の夏の暑さには耐えられないといわれる。・・・ということは、室内用の観葉植物ということにしかならない。僕の目論んだグランドカバーは難しいのである。





*【参照HP】① パセリ(*1167):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/45864576.html ]、② クラマゴケ?(*1891):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/56779622.html ]、③ カタヒバ [もしくは、イヌカタヒバ](*1831):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/55961003.html ] 、カタヒバ [もしくは、イヌカタヒバ][Ⅱ](*1890):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/56766985.html ]、④ コンテリクラマゴケ(*2086):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/58596770.html ]、コンテリクラマゴケ[Ⅱ]★(*2105):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/58692717.html ]、⑤ シダ類(*1547):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/51191621.html ]、⑥ コケ類(*A*): a. コケ類(*1954):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/57374153.html ]、b. 15万回アクセス記念:≪旬の風 198≫ 空から見た世界の森林地帯?:[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/6432740.html ]、c. コケ類[Ⅱ] 15万回アクセス記念 ②:[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/6447161.html ]、⑦ イワヒバ?(*1099):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/44565914.html ]

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                      * 2012(昨年).9.10


2961) シャクチリソバ Ⅲ


 最近は、過去に知った野草の姿をすっかり忘れて、『なんだろう?』と思ってしまうことが多くなった。

 先日、九州自動車道の宮崎の「霧島サービスエリア」のレストランの従業員用の裏出口の周辺に広がった畑の野草が何かわからずに、いつものサイト(*A*)で教えてもらったものもそうある。

 10cm大のサトイモ(*1910)のような形の葉、最近でいえば、園芸種のカラジューム(*2702)の葉に似たものが、びっしりと畑の周りに増勢していた。以前にも見たことがあったのだが、調べるのを忘れていた。

 そのサトイモのような形の葉の葉脈は葉柄部から放射状に広がり、その要の部分が美しい赤い色をしている。今回は、それらの細部まで観察でき、写真も沢山撮った。さらには、それらのごく一部のものに白い小さな花まで咲いていたのだ。

 白い小さな花、それに、サトイモの葉のような葉を中心に、僕の手持ちの図鑑・参考書を調べたのだが、判らない。またまた、例のサイト(*A*)のお世話になってしまった。

 それは、何と! あの「シャクチリソバ」(*2197,*2198)だというのである。

 「シャクチリソバ」なら、昨年だったか、長崎の中島川の川べりで見たことがある。確か、中島川近くの施設に預けている母親の見舞いにいった時だった。

 その小さな白い花とピンク色の雄しべのことをしっかり覚えていた。ただ、その葉がどんなものだったかは、全く覚えていない、というより関心がなかったのだろう。

 “咲きはじめ”と思われる花だけでは全くそれとは判らなかったのだ。もちろん、葉だけでも判らなかったのだが・・・
 今回、以前のシャクチリソバのマイ・ブログを見てみた。確かに、葉の付け根から放射状に伸びる葉脈の根元は赤いピンク色だったが、葉の大きさは今回のものよりはるかに小さかったようである。


 この以前のブログにも書いたのだが、このシャクチリソバ(*2197,*2198)は、タデ科ソバ属の植物で、チベットや中国原産の多年生ソバである。普通のソバ(*380)やダッタンソバのルーツとも言われており、「宿根ソバ」という別名もある。
 このシャクチリソバは、種子に含まれるルチンが7%と高いらしい(ほかの普通のソバ(*380)やダッタンソバではルチンが4%でしかないという)。このために、ルチン薬の製造原料にされていたが、現在では、ルチンがある種の癌の増殖および転移を制御できる可能性があるともいわれている。

 そのシャクチリソバの茎は太く、大きく枝分かれして伸び、高さ1mを超えることもあるという。つる植物の性格を持っていて、葉も柔らかい。白い花は7月から10月にかけて次々と咲き、上部の葉腋から花穂状の花序をつける。花は直径4~8mm程度で、花が比較的大きい。白色であるが中心部は黄色になり、葯(やく:雄しべ)は赤ピンク色で8本ある。

 放棄畑や小川の河原などに生育する場合は大きな群落を作るようだが、環境条件が厳しい場所に生育する場合には、それほど大きくはならず、密な群落も作らないという。湿潤で排水の良い場所に遠い昔に栽培されていたものが、現在ではそれらが逸脱し、野生化して川岸に生息しているという。


 この「霧島サービスエリア」にあったものも、畑の脇の溝周辺であった。たぶん、生育条件がよくて、葉も大きかったのだろう。今頃は多くの白い花を咲かせているに違いない。

 あの日は・・・7月25日に亡くなった義父の「四十九日」、宮崎・川南町の寺で、法要を済ませた帰り道、九州自動車道の宮崎の「霧島サービスエリア」に立ち寄ったときに見つけたのだった。

 秋めいた青空の中に落ちていく飛行機雲を感慨深く見たのだったなあ・・・

 月日というものは、瞬く間に過ぎていく。





*【参照HP】 ① いつものサイト(*A*):草花を愛でる方々のためのお尋ねBBS:[ http://www2.ezbbs.net/18/jswc_3242/ ]、② サトイモ(*1910):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/56896918.html ]、③ カラジューム(*2702):[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/7116324.html ]、④ シャクチリソバ(*2197):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/59115177.html ]、シャクチリソバ[Ⅱ](*2198):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/59115536.html ]、④ 普通のソバ⇒ a. ソバ(*380):[ http://geocities.yahoo.co.jp/gl/ryujumihouchida/view/20051212 ]、

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                              * 2013.1.24


3069) ナガサキズミ?(不確定)  [Ⅱ]


 その「西海橋」近くの風光明媚なイタリアンチックなレストラン『P』に入ろうと思って、ふと、見つけた細い樹木は、サクランボの実のようなものも付いていた。花の様子はサクラ(*A*)の花びらにしては、やや違和感のあるものだった。

 一見して、サクラの種類か、リンゴ(*B*)の花、もしくは、リンゴに近い種類の『カイドウ』とか『ズミ』などと呼ばれる種類のものだと思った。それらに関して、いずれにしても、その分類・鑑別が極めて困難であることを僕は知っている。
 そう思っただけで、早速にも、例の樹木サイト(*C*)に飛び込み、質問したのだった。

 そうすると、バラ科のカリン系? リンゴ系?・・と、やはり、返事の答も難しそうで、最後にリンゴ属(系)は間違いないだろう・・・花も果実も本来のものではないと思われるが、その色や形からナガサキズミ(Malus X micromalus)辺りではないか? ということになって、最終的に僕は、「ナガサキズミ?(不確定)」で一応、納得したのだった。

 しかし、『ナガサキズミ』と聞いて、『あれ!!』と思った。かつて、リンゴだと思って、このブログに載せたものが、実は、それは、ナガサキリンゴ「別名:ミカイドウ](*B*)というものだった。

 『ナガサキズミ』と『ナガサキリンゴ』・・・なにか、紛らわしい。

 『ミカイドウ』というものは、『リンゴ』なのだろう。カイドウ[別名:ハナカイドウ](*800)というものは、別にあり、我が家の庭で春先にピンク色の濃い花をいっぱい付けるものだ。サクランボのような小さな赤い実がなる。

 では、『ズミ』と言われるものが判らない。ある人の記載によると、『ミカイドウ』は『ナガサキズミ』、または、『ナガサキリンゴ』と呼ばれているものだともいう。
これでは、『ナガサキズミ』も、『ナガサキリンゴ』も、『ミカイドウ』も、みな同じものということになるだろう。また、ヒメリンゴ(*)は、「リンゴ」と「ズミ」の交雑種という・・・・やはり、さっぱり、解らない。複雑すぎて、僕の頭では理解できない。

そういえば・・・ 

 かつて、 リンゴ(*1625)から訂正して、ナガサキリンゴ[別名:ミカイドウ](*1625)としたときに「りきえ」という方から、2008.6.6 に、参考コメントが寄せられていた。

 それによると、『ミカイドウがナガサキリンゴと呼ばれる訳は、江戸時代末期に長崎(たぶん出島の商館医シーボルトによって)の港から欧米に紹介されたからです。現在はカイドウ(海棠)というと花海棠が一般的ですが、実海棠が日本に伝わったのは室町時代で、海棠と言えば実海棠を指しました。そして江戸時代になると花海棠が入って来ました。明治時代頃から、少しずつ花がより華麗な花海棠が海棠の代表になっていきました。尚、中国では海棠といえばホンカイドウ(これは和名で漢名ではない)を指します。ただこの本海棠(ほんかいどう)は日本に入って来ませんでした。実海棠の写真は少ない。これからも長崎の誇りの花!』というものだった。

 それでも、この『ナガサキズミ』は、『ミカイドウ』、もしくは、『ナガサキリンゴ』としてよいものだろうか?
 
 さらに、詳しい別の文献(*C*)を見つけた。

 ナガサキズミ(Malus x micromalus)というのは、はカラフトズミ Malus baccata (英名 Siberian Crab)とホンカイドウMalus spectabilis との種間交雑の結果、中国で生じた耐寒性落葉低木で、樹皮は灰黒褐色で、高さは4~5mになるという。したがって野生種は存在しない。牧野富太郎氏、1908(明治41)年の分類だという。
 わが国へは室町時代に渡来し、長崎で広まったのが始まりで、今では各地で植栽されている。葉は楕円形から長楕円形で互生し、長さ2~3㎝の葉柄があり、短枝の先に淡紅色の花を咲かせる。果実は扁円形で、黄褐色に熟し、結構、美味しいという。

 普通の僕らが食べているリンゴの原産地は、コーカサス北方地域といわれ、長い年月をかけて品種改良されながら、ヨーロッパ全土に広がり、現在の品種になったらしい。日本では、明治初年に欧米から多数の品種が導入されてから、リンゴ栽培が本格的になったが、そのリンゴの台木として栽培されるのが、このナガサキズミであり、ほかにハナカイドウ(*800)、イヌリンゴ、マルバカイドウなどであるという。その結果、リンゴの木にも、花弁、がく片、雌しべ、子房が各5個あるが、果実の色や形、品質など品種による変異が多いという。


 久しぶりに、僕特有の錯乱状態に落ちそうだ。





*【参照HP】① サクラ(*A*):a. ソメイヨシノ [染井吉野](*798):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/46303028.html ]、b. サクラ(*1065):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/43568563.html ]、c.サクラ[Ⅱ](*1620):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/52780584.html ]、d.≪旬の風 17≫ 満開のサクラの木下で:[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/52824690.html ]、e. ≪旬の風 175≫ やまが桜園 ①:[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/4626410.html ]、f. ≪旬の風 176≫ やまが桜園 ②:[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/4643651.html ]、g. ≪旬の風 180-③ ≫ 京都の桜[Ⅲ]:[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/4826287.html ]、h. ≪旬の風 180-①≫ 京都の桜[Ⅰ](*A*):[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/4757195.html ]、i. ≪旬の風 180-②≫ 京都の桜[Ⅱ](*A*):[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/MYBLOG/yblog.html ]、j.≪旬の風 178≫ 吉野の千本桜:[ http://blogs.yahoo.co.jp/rsytw766/4748249.html ]、② ヒメリンゴ(*1127):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/45016580.html ]、③ リンゴ(*B*):a. リンゴ[Ⅰ][*訂正:ナガサキリンゴ「別名:ミカイドウ]」(*1625):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/52966151.html ]、b. リンゴ[Ⅱ][*訂正:ナガサキリンゴ「別名:ミカイドウ](*1626):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/52985764.html]、④ 例の樹木サイト(*C*):このきなんのき掲示板:[ http://www.photobb.net/bbs.cgi?id=10170 ]、⑤ ハナカイドウ[別名: カイドウ](*800):[ http://blogs.yahoo.co.jp/ryujumihouchida/37530824.html ]、⑥ 別の文献(*C*):青い森の片隅から:ナガサキズミ(別名:ミカイドウ、ナガサキリンゴ):[ http://homepage3.nifty.com/malus~pumila/apple_Crab/nagasakizumi/nagasakizumi.htm ]

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